エンジニアとして働いている方の中には、給料に関する悩みを抱えている方も多くいます。
この記事を見ている方の中にも、
「こんなに給料が低いと思わなかった」
「もっと給料をもらっていいはずだ」
と悩んでいる方がたくさんいるでしょう。
そこで今回は、エンジニアの年収目安や年収を上げるためのコツについて詳しく解説していきます。
何とかして給料や年収を上げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
エンジニアの年収目安
では早速、エンジニアの年収目安を以下4つの項目に分けて解説していきます。
・経験別
・年齢別
・言語別
・業種別
経験別の年収目安
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査 職種第3表DB(2019)」では、エンジニアの経験別年収目安を以下のように発表しています。
・経験年数0年→328万円
・経験年数1~4年→410万円
・経験年数10~14年→545万円
・経験年数15年以上→643万円
このように、エンジニアは経験を積めば積むほど年収水準が上がっていきやすいといえるのです。
年齢別の年収目安
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査 職種第3表DB(2019)」では、エンジニアの年齢別年収目安を以下のように発表しています。
・20~24歳→313万円
・25~29歳→403万円
・30~34歳→497万円
・35~39歳→550万円
・40~44歳→609万円
・50~54歳→682万円
・55~59歳→689万円
20代の頃は若干年収が低い傾向にありますが、経験を積み、年齢を重ねるごとに平均年収以上の水準となるため、比較的稼ぎやすい職種といえるでしょう。
言語別の年収目安
言語別の年収目安は、以下の通りです。
※順位 言語 年収
1位:R 569万円
2位:Go 562万円
3位:Perl 555万円
4位:F# 550万円
5位:Python 546万円
(参照:【30台部門】プログラミング言語年収ランキング|TECH Street)
このように、言語によっても年収が変わってくるため、どのような言語を学習するかは、エンジニアのキャリアや年収を左右する非常に重要な要素といえます。
業種別の年収目安
エンジニアと一口にいっても、業種の幅はかなり広いです。
業種別の年収目安は以下の通りです。
・コンサルタント、アナリスト→622万円
・システム開発→570万円
・ネットワーク設計、構築→556万円
・社内情報システム→573万円
・セールスエンジニア→793万円
・研究、特許、テクニカルマーケティングなど→607万円
(参照:国内大手企業の30代前半業種別年収|リクナビNEXT)
30台前半という、特定の年齢層における年収目安となりますが、業種によってここまで年収に差がありますので、年収アップを狙って転職をする場合は、業種についても考えていく必要がありますね。
エンジニアが年収を上げるにはどうすればいい?
では次に、エンジニアが年収を上げるためのポイントについて詳しく解説していきます。
スキルや知識を磨き上げる
エンジニアとしての年収を高めるためには、スキルや知識を磨き上げる必要があります。
そうすることによって、上司や会社から評価してもらえる可能性が高くなり、昇給にも繋げやすくなります。
IT業界は、情報の移り変わりが非常に激しく、常にインプットとアウトプットを行わないとスキルや知識を底上げすることが難しくなりますので、現状に満足するのではなく、愚直に勉強を続けていきましょう。
昇進を狙う
エンジニアに限らず、年収を上げるためには昇進を狙うことが大切になってきます。
役職がつけば、少なからず基本給が上がりますし、手当てがつくこともあります。
もちろん、それに伴って責任は増えますが、より大きなやりがいと高い年収を実現しやすくなりますので、エンジニアとしてキャリアを積み上げたいという方は、ぜひ昇進を狙ってみてください。
副業に挑戦する
昇給や昇進を狙って年収をアップさせる方法は、かなり現実的ではありますが、それなりに時間もかかります。
「できるだけ早く年収を上げたい」
そう考えている方は、会社での昇進や昇給を狙うだけでなく、自分が持っている知識やスキルを使って副業を行ってみるのがおすすめです。
個人向けのエンジニア案件を受託するなど、個人で活動することによって、会社とは別の収入源を作れるようになります。
会社が副業を許可してくれることが前提条件となりますが、近年では従業員の副業を認める会社が増えてきているため、自分の力で稼ぎたいと考えている方は、一度会社に相談してみてください。
転職をする
「今の会社では何をしても給料が上がらない」
そう判断したのであれば、転職を検討するのがおすすめです。
先ほども解説したように、エンジニアの年収は業種によっても大きく変わりますし、企業によっても大きく変わります。
自分のスキルや知識、経験を正当に評価してもらえていないと感じるのであれば、しっかりとした評価制度がある会社に転職をした方が良いです。
ただ、転職をすれば確実に年収が上がるということではなく、場合によっては今よりも年収が下がったり、待遇が悪くなったりするケースもありますので、慎重に検討していかなければなりません。
フリーランスとして活動する
給料や年収の部分にとことんこだわりたいなら、会社員としてではなく、フリーランスエンジニアとして活動するのがおすすめです。
フリーランスの場合、会社員ではありませんので給料ではなく、報酬という形でお金を受け取ることになります。
頑張った分だけ報酬となって帰ってきますので、お金の面を最も重視しているのであればフリーランスという働き方を選択してみるのも良いでしょう。
ただし、フリーランスは会社員と違って保証がなく、仕事がなければ収入も0円です。
また、会社員の場合は社会保険料を会社が半分負担してくれますが、フリーランスになると国民健康保険を全額実費で支払うことになりますので、このような点も加味して検討するようにしましょう。
資格を取得する
資格を取得することによって、自分のスキルを証明できるようになります。
ご存じの通り、エンジニアに必須資格というのは特になく、知識とスキルがあれば前線で活躍できます。
ただ、資格を取得することによって、客観的に自分のスキルを証明できるようになりますので、転職でも有利になりますし、年収交渉も進めやすくなるのです。
年収アップを実現しやすいエンジニアの特徴
では次に、年収アップを実現しやすいエンジニアの特徴について詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション能力が高い
エンジニアとして上流工程に携われるようになると、おのずと年収が上がっていきます。
ただ、上流工程になればなるほどクライアントやチームメンバーとのコミュニケーションが必要になってきます。
このようなことから、コミュニケーション能力が高いエンジニアは、スムーズに年収アップを実現しやすいといえるのです。
逆に、
「人と話すのが苦手」
「コミュニケーションの取り方がわからない」
という方は、上流工程に引き上げてもらいにくくなるため、年収アップに時間がかかりやすいです。
好奇心旺盛
エンジニアが年収アップを実現するためには、様々な知識やスキル、経験を身につける必要があります。
ただ、知識やスキル、経験というのは自ら進んで挑戦しなければ身につきません。
このようなことから、好奇心旺盛で何事においても「とりあえずやってみよう!」と思えるエンジニアは、年収アップを実現しやすいといえるのです。
努力家
先ほども解説したように、エンジニアの年収は言語によっても大きく変わります。
一般的には、扱えるエンジニアが少ない言語は単価が上がる傾向にあります。
このような難易度が高い言語を習得することによって、年収アップに繋げやすくなるのです。
エンジニアとして活動している方の中には、現状の知識で満足してしまっている方も多いのですが、これではスムーズに年収アップを実現させることはできません。
IT領域では、情報が物凄いスピードで移り変わりますので、時代に置いて行かれないためにもコツコツ努力を積み上げていきましょう。
年収の高いエンジニアになるための注意点
では次に、年収の高いエンジニアになるための注意点をいくつか紹介していきます。
年収が上がると責任も増える
年収が上がるのは、誰にとっても嬉しいことです。
ただ、年収が上がると企業から求められることも増えますし、責任も増えます。
場合によっては、年収が上がったことによる喜び以上に、精神的なプレッシャーを感じてしまうケースもありますので注意が必要です。
短期間で年収を大幅にアップさせることは難しい
エンジニアが年収を上げることは十分可能ですが、会社員としての「給料」を上げるというのはそう簡単なことではありません。
フリーランスとして活動している場合、営業件数を増やしたり、単価交渉を行ったりすることによって大幅に年収をアップさせられることもありますが、会社員の場合は短期間で年収を大幅にアップさせるのが難しくなりますので注意しましょう。
「できるだけ早く年収アップを実現したい」
という場合は、副業や独立を視野に入れながらキャリアを構築していくことをおすすめします。
まとめ
現在はエンジニア不足が問題視されていることもあり、一般的な業種に比べると年収水準は高めといえます。
とはいえ、エンジニアの年収は経験や年齢、言語や業種によって大きく異なり、中には、
「給料が安すぎる・・・」
「何としてでも年収を上げたい」
と考えている方もいます。
ただ、年収を上げるためには自ら行動しなければならず、ただ願っているだけでは状況を変えることはできません。
本気で年収を上げたいと考えている方は、今回紹介したことを参考にしながら、自分が理想とする給料、あるいは年収を受け取るためにも日々努力を積み上げていきましょう。