様々な働き方が登場している昨今においては、フリーランスとして活動する方が増えています。
それはプログラマーにも同じことがいえます。
この記事を見ている方の中にも、フリーランスとして活動したいと考えているプログラマーがたくさんいるでしょう。
そこで今回は、プログラマーとして独立するための心構えや注意点など、最低限覚えておくべき基礎知識について詳しく解説していきます。
プログラマーとして独立する人が増えている理由は?
プログラマーとして独立する人が増えている理由は、主に以下4つです。
・収入の上限がなくなるから
・好きな時間、好きな場所で働けるようになるから
・経費計上できるようになるから
・案件や働く人を選べるようになるから
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
収入の上限がなくなるから
プログラマーに限らず、フリーランスとして活動することによって、収入の上限がなくなります。
なぜなら、給料ではなく報酬を受け取ることになるからです。
会社員として働いている場合、会社から毎月固定の「給料」が支払われます。
一方、フリーランスになるとクライアントから案件ごとの「報酬」が支払われるようになるため、頑張った分だけ収入が上がっていくのです。
好きな時間、好きな場所で働けるようになるから
プログラマーは、パソコン1台で仕事ができるということもあり、働き方の自由度が高いです。
会社によっては、フルリモートで仕事ができたり、フレックスタイム制になっていたりすることもあります。
ただ、定期的に会社に出社しなければならないケースがほとんどですので、完全に自由というわけにはいきません。
しかし、フリーランスプログラマーになれば、自宅でもカフェでも、旅行先でも仕事ができ、働く時間も好きに決められますので、自由な働き方を追い求めている方にはピッタリといえるのです。
経費計上できるようになるから
会社員として活動している場合、基本的に経費は認められません。
しかし、個人事業主、あるいは法人の代表になると経費を使えるようになります。
経費とは、売上を上げるために必要なお金のことで、
・パソコン購入費用
・接待費用
などが挙げられます。
これらを経費計上することによって、所得を減らせるようになるため、節税に繋げやすくなるのです。
案件や働く人を選べるようになるから
会社員として働く場合、上司や同僚、クライアントは選べません。
しかし、フリーランスとして活動する場合は、そもそも上司や同僚という概念がなくなりますし、クライアントについてもある程度自由に選べます。
このようなことから、人間関係におけるストレスを軽減しやすくなるのです。
プログラマーとして独立するうえでの注意点
プログラマーとして独立するうえでの注意点は、以下4つです。
・自ら営業をしないと案件はもらえない
・事務作業も自分でやらなければならない
・相談できる人がグッと減る
・収入が不安定になりがち
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
自ら営業をしないと案件はもらえない
プログラマーとして独立した場合は、営業活動も全て自分で行わなければなりません。
会社には営業担当がいますので、基本的には自分が動かなくても案件が入ってきます。
しかし、独立した場合は自分が営業担当ですので、積極的に動いて案件を掴まなければならないのです。
ただ待っているだけでは仕事に繋がりませんので注意してください。
事務作業も自分でやらなければならない
プログラマーとして独立した場合、会社員とは違って年末に確定申告を行う必要が出てきます。
確定申告を行うためには、毎月帳簿をつけて収支を管理していかなければなりません。
このような事務作業も、基本的には全て自分で行うことになりますので注意しましょう。
相談できる人がグッと減る
独立をすると、様々な不安や悩みが襲ってきます。
会社員の場合、上司や同僚などに相談できたかもしれませんが、独立をすると相談できる人がグッと減ります。
もちろん、昔の同僚や上司などに相談することはできますが、会社員として働いている人と個人事業主、あるいは法人の代表者では感覚がそもそも違うため、有益なアドバイスを得られないこともあるのです。
収入が不安定になりがち
会社員の頃は、毎月固定で給料が入り、夏と冬にはボーナスが入っていたかもしれません。
しかし、独立すると収入は全てその時の案件に左右され、案件がなければ当然収入も0円になります。
もちろん、ボーナスという概念もありません。
その月に100万円の売上があったとしても、翌月100万円を稼げる保証はどこにもありませんので、安定を捨てきれない方には向いていない働き方といえます。
プログラマーとして独立するために必要なスキル
プログラマーとして独立するためには、以下のスキルを身につける必要があります。
・プログラミングスキル
・営業スキル
・経営スキル
・自己管理スキル
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
プログラミングスキル
プログラマーとして独立するためには、当然プログラミングスキルが必要です。
ご存じだと思いますが、プログラミング言語には様々な種類があり、それぞれで難易度も違えば単価も違います。
扱える言語が多ければ多いほど、フリーランスプログラマーとして重宝されますので、会社員として働いているうちに様々な言語を習得しておきましょう。
営業スキル
プログラマーとして独立するうえで欠かせないのが、営業スキルです。
先ほども解説したように、独立した場合は案件を自分の力で獲得する必要があり、それには営業スキルが重要になってきます。
提案力や交渉力などがないと、案件を獲得できなくなり、結果として赤字が続いて廃業する羽目になりますので注意してください。
経営スキル
プログラマーとして独立した直後は、しばらく1人で活動することになるでしょう。
ただ、ある程度事業が軌道に乗ってくると、社員を雇ったり、アルバイトやパートを雇ったり、業務委託スタッフを雇ったりすることが出てくると思います。
そんな時に重要になるのが、経営スキルです。
・人件費はどれくらいで、売上はどれくらいなのか?
・利益率はどれくらいなのか?
・もっと効率的に業務を進めるにはどうすればいいのか?
というようなことを考え、実践するスキルがないと事業を拡大できません。
自己管理スキル
独立をするときに意外と重要になるのが、自己管理スキルです。
フリーランスプログラマーは、働く時間も場所も自由です。
一見メリットしかないように思えますが、この「自由」というフリーランスならではのメリットが、時としてデメリットになってしまうこともあります。
というのも、毎日がとにかく自由ですので、どうしても自堕落になってしまうのです。
「明日でいいか」
「後でやろう」
このような考え方が当たり前になると、生産性や効率が落ち、モチベーションも低下してしまいますので注意してください。
プログラマーとして独立した後の案件獲得方法
プログラマーとして独立する場合は、案件の獲得方法についても覚えておかなければなりません。
代表的な案件獲得先は、
・紹介
・クラウドソーシング
・フリーランスエージェント
・SNS
・異業種交流会
などです。
営業媒体は多いに越したことはありませんので、独立する前に知識を身につけておきましょう。
よくある独立の失敗パターン
独立後のきらきらした生活を夢見ているプログラマーはたくさんいると思いますが、独立というのはそう簡単ではありません。
よくある失敗パターンとしては、以下のようなものがあります。
・思ったよりも仕事が貰えず資金ショート
・交渉がうまくいかずに低単価で疲弊
・事務作業に追われてコア業務に集中できない
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
思ったよりも仕事がもらえず資金ショート
プログラマーとして独立すると、年収を大幅アップさせられる可能性が高くなります。
ただし、それは仕事がある場合のみです。
独立した後は、自ら営業を行って案件を獲得しなければならず、案件がなければ収入も下がります。
「何とかなるだろう」
という感覚のままスタートすると、思ったよりも仕事がもらえず資金ショートする可能性が高くなりますので、とにかく必死になって営業をするようにしてください。
交渉がうまくいかずに低単価で疲弊
プログラマーとして独立した場合、案件の単価は双方の話し合いによって決めることになります。
上手に交渉を行うことができれば、好条件で仕事をもらいやすくなります。
ただ、交渉スキルがないと、単価アップに繋げられず、低単価で疲弊する可能性が高くなりますので注意が必要です。
事務作業に追われてコア業務に集中できない
プログラマーに限った話ではありませんが、独立をした場合は事務作業をはじめとする雑務も全て自分で行わなければなりません。
場合によっては、雑務に追われてコア業務が進まないという状況に陥ることもありますので、自分が行うべきタスクを整理して、効率的に仕事を進めていきましょう。
プログラマーとして独立するための心構え
では最後に、プログラマーとして独立するための心構えについて詳しく解説していきます。
常に営業活動を行い続ける
プログラマーとして独立して、多くの報酬を手にするためには、常に営業活動を行い続ける必要があります。
案件が増えてくると、既存業務に追われて営業に割く時間が減りがちですが、これでは案件が打ち切られたときに困ってしまいます。
忙しくても常に営業活動を行い続けることによって、案件を途切れさせることなく、スムーズに売り上げを伸ばせるようになるのです。
向上心を持ち続ける
プログラマーとして独立した瞬間に、安定とは無縁の生活になります。
そのため、常に向上心を持ち続け、努力を積み上げていくことが大切です。
向上心がなくなると、周りのフリーランスプログラマーにどんどん抜かされ、最終的には「案件0」という状態に陥ってしまいますので注意しましょう。
変化を受け入れる
プログラマーとして独立するならば、変化を受け入れる覚悟を決めなければなりません。
人間は変化を嫌う、あるいは避ける生き物であり、環境や状況が変わると不安になったり、焦ったりしてしまいます。
ただ、変化というのは悪いことではなく、受け入れることによって新たな成果を得られたり、より大きく飛躍できたりする可能性が高くなります。
もっというと、変化を受け入れられない、あるいは自ら変化を起こせない方は、フリーランスプログラマーとして活躍し続けられない可能性がありますので注意してください。
まとめ
プログラマーとして独立することによって、効率的に稼げるようになりますし、自由な働き方を手に入れられるようになります。
ただ、独立はそう簡単なことではなく、常に様々なリスクがつきまといます。
安易な気持ちで挑戦すると、後悔したり、会社員に戻らなければならなくなったりしますので、今回紹介したことを参考にしながら、慎重に挑戦していきましょう。